能楽の笛や小鼓など囃子(はやし)の演奏会「囃子堂~偉人も愛した能囃子」(京都能楽囃子方同明会、愛媛新聞社主催)が15日、愛媛県松山市湊町5丁目のいよてつ高島屋であり、約350人が気迫みなぎる一流の演奏に聞き入った。
 京都以外での「囃子堂」公演は初で、同明会の前川光長理事長(62)ら重要無形文化財総合指定保持者4人が「葵上 祈り」や「石橋 獅子」など変化に富む6演目を演奏した。
 会の帆足正規さん(84)が演目ごとに「指揮者はいないがぴったりと息が合う」「音がない間の芸術性、音を出す瞬間の緊張感を味わってほしい」と聞きどころを解説。笛、小鼓、大鼓、太鼓の4者でみやびやかな音色を響かせたり、躍動する激しいリズムを刻んだりしながら、幅広い音楽性を披露した。